方針

いずれ学生は世界に出ていくはずです

若者は変化している

 15-20年前と現在とでは、学生に大きな違いが見られます。それは「世界」に対する経験の多さや意識の高さです。卒業生には留学を経験する人が増え、在籍生にも、既に留学を経験していたり帰国子女である人が増えています。
 そのような時代にあって、学生たちは、歴史という過去のものが、現在のみならず未来にどのように活かされるのか、そのイメージを必要としています。どのように活かしているか、活きてくるかは、大人たちが伝えなければなりません。

その時、あなたに何が語れるのか、できるのか。

学習を生きたものにする

 史塾では、こういった変化をいち早く感じ取り、2014年には私も留学を経験しました。ただし、高校生にとっては時に、教師より年の近い大学生の、あるいは教師ではない社会人の言葉の方が、実体のあるものとして響きます。そこで2016年に、知識や学習をより生きたものにしてもらうための特別講習を設置しました。6月に1回、8月に1回、次のような講義を無料で用意しています。

 

海外経験の共有

(6月 歴史の実用性を学ぶ)

 この講座は、主に卒業生のなかで、海外留学や海外就業を経験した大学生や社会人がプレゼンターとなり、世界や日本について実際に感じたことや考えたことを学生に共有します。今の知識や学習が、将来どのように役立っていくのかをイメージしましょう。

 そして日本史選択者も、留学すれば世界に関する知識がないことに危機感をもつはずです。今のうちにゆくゆくは必要になっていくことを知っておきましょう。

         2022年度
       アイルランド留学
     中国と米国赴任経験者の講義
2023年度 台湾留学経験者の講義
2021年度 イギリス赴任経験者の講義

日本人論の共有

(8月 双方の重要性を学ぶ)

 この講座では世界史・日本史の選択者が双方の知識と視点をもって集まり、日本人の特徴について、ルース・ベネディクトや山本七平、丸山真男らを渉猟し、語られてきたことを共有、議論します。今後の日本のあるべき姿を問い、思いをめぐらせましょう。

 そして世界史選択者も、留学すれば日本に関する知識がないことに危機感をもつはずです。今のうちにゆくゆくは必要になっていくことを知っておきましょう。

ルース・ベネディクト『菊と刀』より